「w」と(笑)の違いってなに?

なんてことを最近考えています。
で、一応、僕のなかで出た答えとしては、
(笑)は〈その人単体に起きた現象〉としての「笑い」であって
「w」は〈その人を含めた、あるいはその人が恣意的に周囲を巻き込もうと画策した結果「その場」に起きた(あるいは起きるであろうことが予期できる)現象〉としての「笑い」なんじゃないかと。

つまり、
誰かが言っていることや、テレビのお笑い芸人の行動に対して〈個人的に笑ってますよ〜〉という状態を示すのが(笑)
一方、自分/他人の発言の「面白み」へのツッコミ的行為として「笑おう」という姿勢を示すのが「w」
というふうに分けられるんじゃないかと。


よくニュースなどでは「w」という概念を説明する際に〈(笑)が進化したもの〉というふうに言われていますが(そして、それはあるフェーズにおいては正しい認識なのですが)、現在的な感覚としては〈新しい環境により適応するため〉に「笑い」が細分化された結果として「w」というものがあるんじゃないかと思うわけです。

その「環境」とは、もちろん「ネット環境」のこと。
(スカイプやメール、一対一のチャットなどを除いた)「ネット環境」において、個人の感情であるはずの「笑い」は、その独占性をほとんど失います。
何故なら、(書き込みによって)ある種の〈社会=サーバースペース〉に自分が「笑って」いることを強引に認識させ、受け入れさせてしまった以上、その「笑い」は、その「社会」の「空気」に否応なく影響するからです。
僕達が、普段からネット上で何気なく行っている「書き込み」とは、実社会で例えるなら〈人ごみのなかで拡声器を使って自分の言いたいことを言っている〉ことと等しい、ということはよく考えてもらえれば分かると思います。
そんな「大きい声」で何かを「書き込み」する以上、「ワロタw」という態度表明すら……いや、「w」という単なるリアクションすら、「通行人」への「面白いよな!?」というパフォーマンスとして、その場に受容されてしまうわけです。
そして、そういった新たなアプローチ性を持った「笑い」を示すためには、従来通りの(笑)とは違った表現法である「w」が生み出される必要があった。あるいは生まれた当初はそんなことは考えられていなかったかもしれませんが、結果的に、「笑い」の細分化を示すものとして「w」というものは存在している。
そう僕は考えています。


その考えをもとに(笑)と「w」の違いを実用的に表してみると
〈ケータイのメールでは(笑)で、ネット掲示板では「w」〉ってことになるでしょう。
もちろん、ケータイメールでやりとりする際にも、「誘い笑い」として「w」を使える場合があったりするので、単純には言えませんが。



ちなみに、全ての人が(笑)と「w」をそういうふうに使い分けている、ということを言いたいわけではありません。
この文章は、単なる認識としてそういう分けられ方が出来そうだ、という個人的な認識をまとめてみたかったのと、僕自身、そういった差異について意識的でありたい、という思いから書かれたに過ぎません。だからカテゴリも「駄文/燃え萌え」に振り分けました。
そのへん、あしからず。


ではでは、ですますですた。